園長のことば (令和6年(2024).4月)

 

 令和6年度の入園・進級式を迎えることができました。桜の開花が例年よりも遅れていますが、もうしばらくするときれいな花を咲かせてくれるのでしょうが、開花が待ち遠しく思われます。

 この数年、園内事故のニュースを目にすることが増えたように思います。子どもが安心して安全に過ごせる環境であることがもっとも大切です。安心して安全に過ごせる環境のなかで、子どもは、自ら夢中になって遊ぶ多様な体験・経験を繰り返すことを通して多くのことを身に着けます。体の使い方を学び、いろいろな物事への興味や関心を広げ、疑問をもち、自ら考え、協力し、試行錯誤しながら解決することの喜びを学びます。

 これが「自ら学ぶ力」とか「生きる力の礎」といわれるものです。小学校教育を先取りし、数を早くから数えられるようになることや、文字を早くから読み書きできることになることを喜ばれる傾向があるのですが、幼児期には数や読み書きよりも大切にされなければならないことがあります。木々も根がしっかりしていなければ、成長できません。それと同じく幼児期は、しっかり根を張る時期です。そのためには夢中になって遊ぶことのできる体験・経験を重ねることこそが大切です。

 さて、保育をご指導いただきますのは、引き続いて林よし恵先生です。広島大学付属東広島幼稚園で、幼稚園教諭として勤務され、その後広島大学、広島女学院、広島文化学園大学で、幼児教育を教えてこられました。

 どうぞ、一年間よろしくお願い申し上げます。子どもと保育者と保護者の笑顔と笑い声に満ちた園でありたいと思っています。